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港町の古民家

[往時のにぎわいを感じさせる日本家屋]

多度津町の海岸から数十メートル。さぬき浜街道からもほど近い場所にその建物はあります。

母屋は堂々とした風格の日本家屋。南側の正面からは重厚な瓦屋根が裾を広げています。築年数は不詳ながら、登記に記載のある昭和32年よりも前のようなので、築70年は軽く超えていると思われます。
玄関から入った場所は、いまはフローリングのお部屋になっていますが、以前は土間が広がっていたようです。
奥に進むとその先は広間。床の間のある8畳を中心に4つのスペースに区切られており、襖を取り払えば24畳もの大広間となります。
床の間も欄間も細工がしっかりしていて、昭和の職人の技が光ります。

広間の外側は縁側がぐるりと囲んでいます。外とはアルミサッシで区切られていますが、ここも昔は濡れ縁だったのかもしれません。トイレがその先にあるのも、昔の日本家屋の名残のようです。
天井裏には物置のようなスペース。その上には屋根裏が広がっており、太い梁が圧倒的です。いまではなかなか手に入らないような立派な丸太が縦横に伸びています。

建物は昭和中期に増築されていて、増築部分には居間や台所があります。お風呂は増築部分から廊下で繋がった離れの建物に。
そういえば昭和中期に建てられたうちの実家もお風呂は離れていたなあ、とふと思い出しました。

中庭はいまは手入れができていないのですが、以前は築山や池がある日本庭園だったようです。
中庭を挟んで母屋の反対側には納屋があり、こちらも年季の入った建物です。南側の道路に出る通路が真ん中にあり、道路から見ると長屋門のようになっています。
敷地は2筆合わせて570㎡超。広い敷地内に古民家、庭園、納屋が並び、東・北・南の三方が道路に面するという、ちょっとした邸宅の趣をもつ物件となっています。

【物件詳細】

・種別:売家
・所在地 :仲多度郡多度津町堀江3丁目
・建築構造 : 木造平家建
・敷地面積:574㎡
・建物面積 : 81.65㎡
・駐車場 : 3台分
・築年月: 不詳(昭和32年以前)
・価格:800万円
・交通 : JR多度津駅駅 歩18分
・取引様態 : 媒介

​​情報更新日:2025/12/15

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襖を取り払えば24畳もある大広間
親戚一同が集うにぎやかな日もあったのでしょう

[歴史ある街の、交通の便も備えた立地]

多度津は江戸時代には北前船が寄港し、周辺地域からの物資の集散地といて大変なにぎわいだったそうです。また高松・丸亀と並んで金比羅詣での拠点でもあり、四国で最初に鉄道が整備されたり、昭和中期まで琴平参宮電鉄の起点でもありました。

こちらの物件は旧家が軒を連ねる古い街並みからは少し離れていますが、戦後に海岸沿いが工業地域として繁栄したことですぐ近くを「さぬき浜街道」が通ることになり、丸亀や坂出まで車で10〜20分ほどで行けるようになりました。いまとなっては利便性のよさにつながり、かえってよかったかもしれません。
ちなみに高松や中讃で人気の居酒屋「浜海道」さんの本店は、歩いて1分のところにあります。

増築部分で雨漏りがあるのと、せっかくの日本庭園が少し荒れ気味なのがマイナスポイントですが、肝心の母屋と納屋は先代が存命の頃に屋根を葺き替えたとのことでしっかりしており、建物の歪みも少なくまだまだ長く使えそうです。

静かな住宅街のなかの日本家屋として、リフォームして住むのはもちろん、民泊や飲食店など事業用物件としてもおすすめします。

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昭和期に流行した型板ガラスのなかでも、縦の縞模様が特徴のリブガラス
いまではあまり見かけなくなった様式ですが、独特の温かみを感じます

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