古きを温める新しき住まい
[昔の良さを残しつつ、快適な住まいに]
初めてこの建物を訪れたとき「おっ」と声が出て、思わず見とれたのを覚えています。コンクリートの直線的な構成と、日本家屋を思わせる造形。一見して学校の校舎か体育館のようなたたずまいで、これがアパートなのか、とびっくりしました。
そしてなんといっても西側の壁面全体を覆う、一つ一つ表情の異なる陶器のタイル。なんとも言えない素朴な風合いが、ともすれば無機質になりがちな鉄筋コンクリートの外観にアクセントを添えています。
1階2階にそれぞれ1DK4室の計8室と、建物東側にメゾネットタイプの1室。まずは1階からご紹介します。
タイル壁の脇を通って中庭に。大きな日除け屋根があるおかげで雨の日でも濡れずにすみ、真夏でも太陽の光が和らいで風が通り抜けます。
中庭に面して並ぶ1階玄関ドアは味わいのある鉄製扉。開け閉めは重すぎず軽すぎず、ちょうどよい重みです。扉にものぞき窓がありますが、モニター付きのインターホンがあるので室内で来客確認できます。
玄関に入ると風合いのよい石畳と靴箱。玄関灯はその横のトイレと共用になっている昔懐かしいタイプです。
トイレは和式→洋式にリフォーム済み、ウォシュレットも付いてます。お風呂も蛇口やシャワー、壁をリフォーム済みです。
ダイニングキッチンはコンクリ床でしたが、床冷えと隣室との段差を解消すべく嵩上げしてクッションフロアを貼っています。もちろんトイレとも段差解消しています。
備え付けのIHコンロがあり、冷蔵庫や電子レンジ用のコンセントも増設しています。照明スイッチもボタンが押しやすいものに交換しています。
一方で水屋(いわゆる食器棚ですが、冷蔵庫が普及するまでは食べ物も入れていた収納スペース)や吊り戸棚など、随所に昔のアイテムも残しています。ガラス障子のレトロな味わいも楽しいです。
実はもともとこの建物は全室メゾネットの5部屋だったのですが、20年ほど前に西側4室を上下分離したため、分離した1階の各部屋には階段が残ったままになっていました。今回のリフォームにあたって階段を撤去したことで、大きめの冷蔵庫や食器棚でも無理なく置けるスペースを確保しています。一人暮らしだと広すぎるくらいかも。
居間は6畳+床の間が1畳。押し入れも1畳分あります。基本は畳敷きですが、ご希望があればフローリングにも変更可能です。エアコンは隣室までカバーできるように一回り容量大きめのものにしています。
味わいのある鉄製ガラス窓はそのままにシンプルな内窓を入れることで、断熱性があがり防音性も良くなり、防犯の観点からも安心感につながります。
照明はリモコン操作でオンオフや調光も可能です。
1階の各部屋は建築当時の趣がよく残っていて、昔の良さを残しつつ、現代に合わせた快適さを取り入れたリフォームがされています。
【物件詳細】
・種別:賃貸
・所在地 :高松市屋島中町
・建築構造 : RC造2階建(1階)
・部屋面積:26.00㎡
・駐車場 : あり(軽のみ)
・築年月: 1964年3月
・リフォーム年月:2020年6月
・賃料:3.7万円
・交通 : 琴電屋島駅歩4分
・取引様態 : 貸主
情報更新日:2020/8/18
次回更新予定日:2020/9/1

水屋はダイニングキッチン側にも居間側にも扉があって
どちらからもアクセスできます。
[老若男女どなたでも心地よく]
この建物が建てられたのは昭和39年。新幹線や高速道路ができ、オリンピックに人々が熱狂した、まさに高度成長まっただなか。
それから50年以上の刻を超えた今もなお、存在感を放っている鉄筋コンクリート2階建のアパート
たまたま別件で来ていた骨董屋さんが一目見るなり「屋島焼だね」というので調べてみると、江戸後期〜昭和初期まで屋島に窯があったようで、屋島観光のおみやげとしても需要があったそうです。

「賃貸するなら洗面台は大事ですね」と話していたら
次の時には新しくなっていた洗面台。
